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コラム&レビュー

新車心象風景:トヨタ・オーリス

 
 名前だけじゃなく、プラットホームもカローラと決別して独自路線を打ち出したオーリス。欧州でゴルフ達と真っ向勝負するべく3ナンバーへと拡幅し、徹底的に走り込んだとトヨタは豪語する。


 僕は欧州の合理的なクルマ作りが好きなので、オーリスの基本姿勢にも賛同するけれど、ちょっと引っ掛かるところもあったりする。それは近々登場するブレードという兄弟車の存在なんである。

 ブレードは前後ランプや内装素材の他、エンジンも2.4リットルからと、より上級指向を目指すらしいのだけど、まあ基本的に同じクルマには違いないんである。オーリスはパリショウで発表されたことからも欧州での展開を前提としている一方、上級版のブレードは日本市場をメインにするとか。ま、同じクルマの味付けを変えて市場も変えようという魂胆だ。


 
 けれども、そういう安易な発想は結局どっちつかずになるんじゃないかと僕には思えてしまう。つまり、オーリスは欧州で通用する性能をリーズナブルな価格で提供してくれるのだけど、ちょっと横を見れば同じカタチでより高級感のあるブレードが売っているわけで、じゃあオーリスは単なる安物じゃないかということになる。逆にブレードは「安かろう、悪かろう」を脱する本物感をコンセプトにするというけれど、これもちょっと横を見れば同じカタチをした「お買い得車」が売っているわけで、じゃあ本物って何よ、ってことになる。

 トヨタにとっては販売店対策という大きな理由があるのは想像できる。それに、兄弟車であっても出来るだけ性格を変えようという努力も理解できる。けれども、所詮別のコンセプトを同じクルマで実現するのは無理な話であって、結局は両者ともが中途半端な存在になってしまうのが常なんである。

 わざわざ土台を変えてまで欧州に打って出ようというのだから、ここはしっかり一本に絞って十分に作り込む。そうやって本当の本物を生み出す。僕はそういうやり方のほうがいいと思うのだけど。

(06/10/28 すぎもとたかよし)

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