IT革命が急速に進展しています。
インターネットを通じて、数多の情報が瞬時に入手できるようになり、自宅に居ながらにして様々な商品を手軽に購入できる時代となりました。
クルマも例外ではありません。米国では、既に購入ユーザーの半数以上がインターネットを利用して情報を収集しています。ネット上のやり取りだけでクルマを購入するユーザーはまだ5%弱に過ぎませんが、ITは既存のメーカー・ディーラー体制にも大きな変革を迫っています。
我国でも、米国のネット販売仲介サービス大手「オートバイテル」「カーポント」に続き、昨年いくつかのネットディーラーが誕生しました。ヤフーやニフティなどポータルサイトも相次いでクルマ関連情報サイトを開設、新聞・雑誌など既存メディアもようやくネットに目を向け始めました。
もちろん、新車メーカー始め、中古車業界、保険・ローン、パーツ・用品など関連業界も、ネット対応を強めています。
私は、97年12月まで約25年間トヨタ自動車に勤務、クルマや産業車両の商品・販売企画、IDOに出向しての携帯電話の営業企画、帰任後の地区担当員としてのディーラー支援、そして情報通信事業企画を経て、ネット関連新ビジネスに自らチャレンジすべく、独立・起業いたしました。
先行する米国に比べ、我国のネット市場やビジネスは大きく遅れています。ネットの普及には、インフラの整備や簡単に使える端末の開発はもちろん必要ですが、何よりもユーザーが望むサービスやコンテンツを提供することが不可欠です。
市場環境や流通構造を無視して、米国の仕組みをそのまま日本に持ち込んだだけでは、期待レベルと乖離し失敗するだけです。
私は、我国のネットビジネスの現状について常々こう指摘してきました。
「新興ベンチャーは、商品や市場(の実態)を知らない。既存企業は、ネット(の本質)を知らない」と。
クルマの世界も全く同様です。今まさに、日本のクルマ市場とインターネット市場とを合理的に調和させる新たなネットビジネスの仕組みが求められています。
昨年、クルマ購入支援サイト「Car24」にウェブマスターとして参画、同サイトを全面的にプロデュースしてきた経験を踏まえ、その答えとして私が提唱するのが、クルマ情報市場『くるまーと』です。
“くるま”と、“マート(mart 市場)”を組み合わせ、“いちばのように新鮮で活気溢れる情報が行き交うサイト”とすべく名づけました。
皆様のご支援・ご協力で、必ずや我国のカービジネスの新潮流が生まれるものと確信しております。ご参加を、心よりお待ち申し上げます。
2000年10月18日
[くるまーと」ウェブマスター
(有)マイクル 代表取締役
渡辺朝雄
|