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クルマ関連のニュースによると、今年9月に「モータースポーツジャパン2006」なるイベントが、各自動車メーカー、JAF、TV局、出版社等による同名の組織によって開催されるそうだ。具体的には、お台場の特設コースでF1やGTなど、新旧のマシンが展示・走行されたりトークショウが行われたりで、驚いたことに、イギリスの「グッドウッド・フェスティバル」を範にするという、何とも恐れ知らずのスゴイ催しなんである。
いや、モータースポーツがなかなか根付かない日本で、本格的なイベントが開催されることには大賛成で、そこに文句があるわけじゃない。逆に、いままでなかったのが不思議なくらいだ。ただ、やっぱり一抹の不安があるんだよねえ。
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だって、お台場が会場で、しかも組織の構成員にフジテレビジョンが入っているとなると、近年、日本GP直前に行われるあのバカ騒ぎを思い出さざるを得ないじゃないか。先日なんか、F1中継20周年記念イベントで、2シーターのフォーミュラマシンにレイザーラモンHGを同乗させて、「いやー、ハードなGでした」なんてコメントを言わせた張本人なんである。
日本にモータースポーツが根付かない理由はいくつかあると思うけれど、そういうタレント便乗のバカ騒ぎと、レース=ドリフトという頭文字Dなアプローチ、つまりはガキ相手の企画ばかりだったことも大きな原因だったと僕は思っている。
だから、メーカー自らが乗り出す今度のイベントが、そういう低次元な世界から抜け出そうという意気込みならいいんだけど、単に低次元な催しが大型になるだけなんじゃないかという懸念も残るんである。
(06/07/20 すぎもとたかよし)
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