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コラム&レビュー

自動車雑誌を斬る!:プロフェッショナルな記事とは?

 
 『月刊自家用車』の先月号。


 特集「最新モデル・ジャーナリスト30人の採点簿」は、短評ながらたくさんの評論家の意見を一度に目にすることができ、僕にとっては何ともお得な記事なんである。

 で、冒頭のインプレッサは、新しいプラットホームのおかげで一様に評価が高かった。

 95点と、ほぼ満点とした鈴木直也氏と藤島知子両氏がまさにそれで、先代から大きく進化したというシャシーを絶賛している。これはもう欧州Cセグを凌駕するんじゃないかとベタ褒めな感じだ。

 一方で、65点と及第点を少し割る評価とした中谷明彦氏は、動力性能の不足を訴える。ボディがいい分、モアパワーという注文だ。そして、75点の御堀直嗣氏は、新しいエンジンの展望が示されていないと苦言を呈している。

 いまのスバル車を眺めれば、変わり映えしないスタイルや、新提案のないエンジンとミッションに目が行くのはむしろ自然。どちらかと言えば、これを抜きにして満点を与えるのはチョットなあ、と思う。

 ところで、78点の桂伸一氏は、現状プロトタイプ、かつクローズドコースでの試乗では本来の採点はできないとした。とりわけ「走り」をメインに評する場合、これはひとつの見識かと思う。


 
 新型セレナでは、60点が3人もいた。

 松下宏氏は、例のプロパイロットに対する日産の姿勢に疑問を投げかける直球評だ。同じ話を取り上げたのは他に数人いるけれど、60点に止めたのは松下氏だけ。また、河村康彦氏はノイズの多さや曖昧なステアリング、低い動力性能と、クルマの出来そのものを突いている。

 一方、92点の岡本幸一郎氏は、プロパイロットもクルマの出来も気になるところはあるけれど、なぜかそれは問題ないとまとめる。98点のまるも亜希子氏は、とにかく室内の使い勝手のみ語っていて、それはもうほぼ満点だと。同氏は同じ理由からホンダのフリードにも95点を付けたけど、インプレッサではなぜか走りに言及して、やっぱり高得点になっている。

 セレナの基本性能に最新のクルマとして明確な難があるなら、そこに言及しない人が多いのはどうしてなんだろう。僕みたいにデザインだのコンセプトだのじゃなく、「クルマは走ってナンボ」という方々がほとんどだから、そんな初歩的な部分を突かないのは不思議というしかない。

 同じクルマの短評を一度にたくさん見られるのはやっぱり面白いなあと思う。ごく真っ当に評するべき点を語る人もいれば、とにかく高得点に着地することを優先しているような人もいる。対象を俯瞰する人もいれば、目前のことに止まる人もいる。

 多くの評論家がいるんだから人それぞれの面があって当然なんだけど、しかしそれでも全員がプロであることは肝心なところだ。

 どういう切り口であれ、それがプロフェッショナルな内容であるあるか否か。その境界線を意識するかしないかなのかもしれない。プロフェッショナルとは、NHKの番組に出てくる特別な人を指すわけじゃないので。

(16/12/05 すぎもとたかよし)

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