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コラム&レビュー

クルマのまわりで:東京ショー散策「スズキ・アルトワークス」

 
 LAショーも開催したけど、東京の残りを。
 で、ワークス復活!とメディアでは絶賛な感じだ。


 なるほど、グレーの渋いボディカラーがアルトの新たな展開を感じさせたけど、座ってみれば相変わらず質素というか、どうも安っぽい雰囲気が漂う。

 ペナッとしたドアの内張りはもとより、2階建て風に継ぎ足したかのようなミッション・コンソールなどは、ほとんど日曜大工の世界でビックリ。

 「アルトの上級版であるターボRSに対し、こちらは走りの仕様ですから」と開発の方。え、RSって上級?スポーツ仕様じゃなくて?と問えば「足を柔らかくしてます」だって。うーん。

 
 いや、結局は付加価値をどう考えるかなんだけど、個人的にはRS、ワークスとも同じように引きずった安物感が結構残念なんである。方向性が違うと言いつつ、結果的にはスポーティなRSと、もうちょっとスポーティなワークスって格好だし。

 付加価値を考えるなら、単に走りだけじゃなく、クルマ全体で表現して欲しいと。スポーティでも上級でも、それぞれにもっとしっかり作り込んだ価値が欲しい。

 いや、アルト自体が質素を突き詰めたようなクルマだから、バリエーションも基本同じということなんだろうけど、そのアルトがスタイルを含め実に面白い存在なだけに、せめて追加仕様ではより広い価値の幅が欲しかった。

 もちろん、スズキとしては、だったらラパンや近々発表のイグニスを買ってくれってことなのかもしれないけど。

(15/11/19 すぎもとたかよし)

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