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コラム&レビュー

新車心象風景:ホンダ・フィット(仕様追加)

 
 フィットの仕様追加は、なかなかいいんじゃないかと思う。


 以前のマイナーチェンジの際、いまフィットがRSグレードに力を入れるなら、パワー方面に調整したHVにするべきだと書いたら、何と今回はそのとおりとなったんである。自分で書いたんだから、まずこれは評価しないといけない。

 ただ、ガソリン車版を残すのはいいとしても、これまでと同じ1.5リッターエンジンというのはちょっと中途半端だったかも。HVじゃないけど他とは違うエンジン、たとえば1.6リッターなど、プラスαな要素を与えないと、RS自体の性格が曖昧になってしまうので。

 She'sの設定ではふたつの評価点があると思う。まず、専用のインテリアをしっかり作ったことで、単にシートをピンク色にするとか、見えみえの手抜きじゃなく、これまでのブラックあるいはベージュ内装と並ぶようなところまでちゃんと作り込んだのがいい。

 それと、こういう“企画グレード”にHVを設定したのもいい。従来の日本車を考えれば、このShe'sは間違いなくベーシックグレードに毛の生えた程度の“お買い得車”になっていた筈だけど、そうではなく、上級グレードとして設定した発想には、それなりの見識があると思う。その結果としてHV版があるのは面白いなと。


 
 先の大々的なマイナーチェンジに加え、こうして手の込んだ追加を行えるのは、爆発的ヒット車の余裕なのかもしれない。少し前に出た10周年記念車が、いかにも日本車的な酷い内容だったのに比べると、同じメーカーとは思えないない企画だ。

 場当たり的にグレードを増やすのではなく、シリーズ全体を再構成するような取り組みが、これまでの仕様追加には見られないところなんである。

 まあ、それでも注文がないワケじゃない。

 今回、豪華仕様としてHXを設定したけれど、She'sもまた上級と考えるのなら、これをわざわざ分ける必要はなかったと僕は思う。たとえば同じHXとして、その中に雰囲気の違う内装と、それに見合うボディカラーを用意すればよかったんじゃないかと。

 だって、She'sなどと、その名前だけで男性の購入意欲を削ぐような女性仕様という考え方は、やっぱり酷く旧態依然としているじゃないか。しっかり作り込んだのであればおかしな制限は必要なくて、結果的にそうした内外装が選択できるようになっていればいいんである。仮に、これが当の女性チームの企画だとしてもね。

 さて、3代目がどういう方向に行くのかはわからないけれど、とにかく2代目の商品企画としては、今回とても巧くやったと思う。モデルチェンジそのものもよかったけれど、育て方も悪くない。ただ、こうなると、ホンダのほかの車種は一体何をやっているんだという疑問が湧いてきてしまうのが、少々残念なところだ。

 もちろん、仕切直しのN BOXが当たっているし、歴代の名車を見せるようなTVCFを作るなど、ホンダはこれから大きく変わるんだと訴えている真っ最中なのかもしれないけれど。

(12/06/08 すぎもとたかよし)

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