クルマ選びは
  新車データベース
マイカー採点簿
試乗記検索エンジン
国産車サマリー
カーライフ情報は
  厳選クルマリンク
車何でもランキング
車何でもアンケート
自動車保険
業界情報は
  ニュース&トピックス
コラム&レビュー
メールマガジン
  週刊くるまーと
モバイル対応
  運転免許問題集
ガソリン価格調査
車物知りクイズ
いつでも、どこでも
  iくるまーと(携帯)
くるまーと情報
  ウェブマスターより
広報&報道記事
お問い合わせ
 

info@kurumart.jp


トップページへ戻る

 

コラム&レビュー

新車心象風景:ホンダ・N BOX

 
 Nボックスは「試験紙」みたいだと思う。


 まあ、これは誰でもわかるとおり、タントやパレットの二番、三番煎じだ。けれども、この完全な後出しジャンケンを肯定したい理屈が用意されていて、それがこのクルマの特徴にもなっている。

 まず、より長いホイールベースや自慢のセンタータンクレイアウトを採用し、室内の長さも高さも、クラスでいちばんの室内空間を実現した、というもの。これがMM思想のホンダとして「日本のベストな乗り物を作った」ところらしい。

 とはいっても、いきなりライバルの1.5倍も2倍も広いわけじゃないし、両側ピラーレスなんて飛び道具があるわけでもない。比べてみればこっちの方が広いですヨ、といった程度だ。

 ストロークを延ばして実用域を重視したという新開発のエンジンや、あるいはアイドリングストップも、ライバルはもちろん、現行軽規格すらひっくり返すような新提案じゃない。

 さらに、ノーマルだカスタムだという設定はもはや使い古されたやり方で、たとえばターボはカスタムだけなんてあたりも、実に硬直した発想のままなんである。


 
 加えて言えば、そのスタイリングはビッグチェンジしたライフと変わらないもので、ノーマルでさえ威圧的で品がないし、カスタムに至っては醜悪としか表現のしようがない。

 けれども、当のホンダとしては、さらなる“理屈”として、かつての名車から「N」の名前を拝借し、このクルマをスタートに「ホンダの軽が変わる」とも宣言した。そこには、最近の販売不振という背景がハッキリ見えるわけだけど、Nextだ、Newだと鼻息が荒い。

 そして、この後は文字通りN360のリバイバル版や、ビートの後継も・・・なんていうシリーズの期待感をモーターショーで抱かせ、自らその特別感を盛り立てる。

 で、Nックスの何が「試験紙」かと言えば、実はほとんどライバルの後追いであるこの商品が、メーカーのこうした言い分によって、一躍ヒット作になり得るのか?ってところだ。

 つまり、試験紙として試されるのは僕らユーザーということで、仮にこれがドンと一発大当たりとなると、コピー商品であれ何であれ、少々目先を変えれば、ユーザーを引き込むなんてメーカーにとっては結構チョロいもんだよなあ、ということなんである。

 もちろん、Nボックス自体がそれなりに便利なクルマであるとしても、ね。

(11/12/25 すぎもとたかよし)

日本の自動車評論を斬る!
すぎもとたかよしのブログ
」へ

本サイトへのリンクはフリーですが、画像・文章を転載する際は事前にお知らせください。
(c)2011 MICle Corp. all rights reserved.