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コラム&レビュー

新車心象風景:マツダ・デミオ(マイナーチェンジ)

 
 実際にメインは欧州市場なんだけど、商品展開もたしかに欧州っぽいと思わせるんである。

 社運を賭けた?らしいスカイアクティブ技術を、仮にエンジンだけとは言え、マイナーチェンジモデルから始めるのが、まずそれっぽい。トヨタや日産あたりなら新型車なりフルモデルチェンジに合わせそうということで。


 そもそも、例のファミリーフェイスへの変更だけじゃなく、今回は足回りやボディにまで手を入れているから、もう本来それだけでマイナーチェンジとしては十分なメニューになっていたのに。

 ただ、マイナーチェンジが販売の“テコ入れ”だとするなら、逆に言えばこんなに強力なアイテムはないんである。日進月歩のエンジン技術、いいものはすぐに載せるというやり方は、ここでも欧州流だと。

 もちろん、現行デミオの出来がよくて、4年を迎えても基本的な商品力が落ちていないっていう前提はあると思う。この秀作をこのまま放置するのはあまりにもったいないものね。

 ところで、その欧州風云々を別にしても、このマイナーチェンジで感じるところがふたつほどある。

 まずは品揃えの話で、このスカイアクティブの次の展開がアクセラと聞くと、やっぱりせめてもう1車種コンパクトが欲しいな、と。

 あ、高級コンパクトを狙ったベリーサがあるんだけど、あれはどうも立ち位置が中途半端で。デミオがあるなら、もう少しスペース系の、たとえばノートやラクティス、あるいはフィットシャトル、もしかしたらティーダ方面でもいいかもしれない。

 とにかく、せっかく燃費に優れた技術を持ったのであれば、その展開としてデミオとアクセラの間を埋める5ナンバーがあればいいのにと思う。もちろん、妙に日本市場に媚びたクルマである必要はないけれど。


 
 それと、もうひとつはリッター「30キロ」という数字だ。

 スカイアクティブという印象的なネーミングや、圧縮比14という先進技術のアピールで「すごい」ことになっているんだけど、こうして30キロが連呼されると、実は個人的に?な感じなんである。

 いや、たとえばこの30キロは他にもアイドリングストップや空気の整流、ミッションの改良とか、もう色々な工夫を凝らしての数字でしょう。それで「HVじゃないのに30キロ!」っていうのがどうもピンと来なくて。

 たとえば、アイドリングストップだの低燃費タイヤだのということなら、とくに最新技術を謳っていないヴィッツだってリッター27キロでしょ。安物扱いのマーチだって26.5キロ。

 その3キロが大変なんだ!というエンジニアの声が聞こえてきそうだけど、ユーザーにとってはどうもね。たしかに30キロの“大台”に乗ったのは印象的だけど、だからってことさら特別扱いはどうなんだろう。

 もちろん、ここでは実燃費という問題もある。

 ほぼ同時に発表されたダイハツのe:Sテクノロジーもやっぱり30キロオーバーだけど、あっちはJC08モード。ところが、コールドスタートのJC08にしたってせいぜい1割程度の違いしかなくて、6掛けが当たり前の10.15を考えればまだまだ甘い。

 さらに、HVについては異なる動力源を持つクルマを他と同じ基準で測定するのもいかがなものか、という話もある。

 今後、自動車生産主要6カ国で統一基準を設けるらしいけれど、そのあたりの整理なしで、27キロとか30キロという数字ばかりを追いかけているのは、まあ経済ニュース方面はいいんだろうけど、クルマファンとしてはチョットね。

(11/07/24 すぎもとたかよし)

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