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コラム&レビュー

クルマのまわりで:F1も応援?

 
 「がんばれ日本」のステッカーをマシンに貼り、特別な支援セレモニーまで行われて開幕したF1。一部でなく、すべてのチームが応援を口にするのは、いかにも世界的なスポーツである証なんである。


 なのに、その日本人ドライバーがいるチームを平気で失格させるのもまたF1だ。躍進する中団チームを叩いて口答えさせないのも、またいつものこと。今回はメルセデスやウィリアムスが自滅しての7,8位なんだし、放っておいてくれればいいのに。

 そんなデタラメな行為がまかりとおるほど、F1という興業は巨大で揺るぎないものなんだろうけど、この不条理にも「やるべきことを続けるだけ」と前向きなカムイ選手のことを考えれば、せめて日本のF1ジャーナリストには、この不条理の仕組みだけでもしっかり伝えてほしいとは思う。


 
 不条理、理不尽といえば、避難先で亡くなる方も多いというのに、高血圧とめまいでトップが入院しちゃった東電もかなりのものだ。このまま役員も退いてトンヅラか?

 そもそも、40年も50年も掛けて原発をここまで推進し、加えて、さまざまな指摘を無視して「絶対安全」を謳う東電に認可を与えてきた前政権が、総理の初動云々と批判するのも理不尽な感じだ。

 F1と同じく、メディアはこの辺に突っ込まない。原発だけじゃなく、高速道路料金だって暫定税率だって、元はと言えば自分らが蒔いた種なのに、他人事のように批判する神経は叩かれて然るべきだけど、そこは言わない、書かない。だいたい、入閣はともかく、協力体制を約束した野党っていま何やってんだ?

 まあ、民主も基本原発推進だったのは残念な感じで、“新成長戦略”として、当初から新エネルギー政策をしっかり打ち出しておけば世間の目も違ったのに。

 そうそう、今週末はもうシンガポールGP。逆境の中、ここで腐らずいい走りを見せたら、カムイはさらに世界中から評価されるんだろうな。

 やっぱり真摯で、かつシンプルなのが一番強いのかも。

(11/04/04 すぎもとたかよし)

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