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コラム&レビュー

第37回東京モーターショー「コンセプトカー・デザイン散策−スバルブースの巻−」

そんなにひどい?
 「スバルはデザインがどうもなあ」
 という声は結構多いけれど、僕はそんな風に思ったことがあまりない。だいたい、いまになってアルファから来たデザイナーがどうのこうのなんて話になっているけど、レガシィは初代がイタルデザインというウワサがあるし、2代目はオリビエ・ブーレイ、3代目も初期段階でドイツ人デザイナーの関係があったという。先代のインプレッサもフランス人のデザインと聞くし、ジウジアーロのSVXは有名だ。さらに前回のショウのワゴンコンセプトはイデアの作品である。
 そりゃあ、たしかに初代アルシオーネみたいな理解不能の作品もあったけれど、実はそうしてスバル車のデザインは秀作が多いというのが僕の考えだ。ただ、今回特別なのは、ザパティナス氏の名前とともに、デザインについてことさら声高にアナウンスしていることなんだと思う。

新しい顔

 今年のスバル・ブースの真ん中を飾っていたのが「B9 SCRAMBLER」。スバルのオープンというのも珍しいけれど、さらにハイブリッド車ということで珍し度2倍である。
 ああ、スバルはこういうオープンモデルを売るのね?なんて思ったものの、B9の市販化なんて話はちっとも聞こえてこない。じゃあ、これは一体何なのよ?
 僕のごく勝手な解釈では、B9はスバルの新しいファミリーフェイスとなる「スプレッド・ウィング」がもっともシックリ来るようデザインされたクルマなんじゃないか。実際R2を入れると3台あったコンセプトカーの中で、このスプレッド・ウィングがひときわ目立ってデカかったのがこのクルマだし、同時にそれが一番違和感なくまとまっていたのもB9なんである。
 もちろん、航空機メーカーとオープンカーという近似性もテーマなんだろうけれど、オタマジャクシみたいなヘッドランプや、スマートのドリディオンセーフティセルを連想させるサイドボディの処理が今後のスバルのデザインテーマになるとはちょっと考えられない。
小さいのに・・・

 エクステリアデザインの評判なら、R1eの方が芳しいみたいだ。4つのタイヤを可能な限り隅に追いやって、そこに比較的背の低いワンモーションフォルムのボディを載せるやり方は、三菱のCZ3あたりと共通のものだけど、R1eはよりミニマムなサイズで安定感を失わなかったのが技アリだろう。
 ヘッドライト、ドアミラー、サイドウィンドウ、そしてフォルム全体までもがレモンのような優しいドロップ型でまとめられ、そこに与えられたドアノブとサイドマーカーを一直線に結ぶ鋭いラインが全体を間延びさせないアクセントになっている。さらに小ぶりにまとめられたスプレッド・ウィングが妙に浮くことなく収まっているのもお見事である。ただ、リアランプがアルファ147そのままなのはご愛敬か?

軽じゃなければ

 R2はもう市販されてしまったけれど、モーターショウ時点では一応参考出品という扱いだった。フロントフェイスは元より、ホイールアーチ、ドアミラー、ヘッドランプ、そしてワンモーションフォルムまでもがR1eと同じ要素を持っていながら、いまひとつR1eほどの突出感がないのは、とにもかくにも軽規格の全幅に原因があると思われる。まあ逆に言えば、軽枠の中でこれ程の抑揚感と伸びやかさを表現したのは評価しなくちゃいけない。
 とくに2台ともに感心するのが面の張りなんである。どのクルマもボディには多少の「膨らみ」を持っているけれど、それを「張り」と感じさせる例はそんなに多くない。ましてや軽サイズではなおさらで、R2ではボディサイドだけじゃなく、ボンネット、ルーフ、リアドア、そしてバンパーに至るまで質感のある張りが与えられている。周囲をえぐったリアランプ周りの造形も、この小さなボディに立体感を与えていて、面の張りを一層強調している。いや、こいつはスゴイ。
 そして、最初は顔中穴だらけだと感じた例のファミリーフェイスも、実車を見ると意外にも違和感がない。正直これが軽、つまり660tなんて中途半端なエンジンを積んでいなければ、真面目にちょっと欲しくなる1台なんである。

 ファミリーフェイスは、個人的に車種が少ないメーカーにこそ合っているやり方だと思うから、そういう意味でスバルにはピッタリだ。航空機をイメージしたというものの、アルファのコンセプトカーである8C-コンベツィオーネとそっくりなのが何となく引っかかるけれど、今後インプレッサやレガシィにどうやって消化されて行くのかとても興味がある。実際、ザパティナス氏の力量が試されるのは、そうしたメイン車種のモデルチェンジなんじゃないかと僕は思っている。

(03/12/15 すぎもとたかよし)

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