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コラム&レビュー

クルマのまわりで:リコールでけじめ?

 
 検察が不起訴とすれば今度は「道義的責任だ」といまだ幹事長に食らいつき、一方で朝青龍はめでたく引退に追い込んだ。

 事象それ自体の検証より、「空気」で世論を操作する“劣化マスコミ”の、次なる標的はプリウスだった。


 北米でのアクセルペダル問題とあたかも同一案件のように一気に火がついたプリウスのブレーキ問題は、その扱いからもすでに冷静さを失っているのが明白だった。大手新聞紙上では、公用車として購入した自治体担当者が「せっかくエコを意識して買ったのに、対応に苦慮しています」などと語る記事もあった。意味不明である。

 ネットのニュースサイトなど一部では詳細な説明があったけれど、TV ニュースでは回生と油圧ブレーキの関係についての解説は皆無に等しい。もう、一律「一時的にブレーキが利かなくなる」の一点張りだもん。

 たとえば、回生ブレーキに違和感があるのは初代から言われていたとか、そんな前提の話すらないでしょ。じゃあ、その上で初代や2代目までそういうクレームは1件もなかったのか、とか。

 もちろん、新型である3代目は異常な売れ行きで、ハイブリッドカーという特殊な商品の爆発的な広がりと苦情件数の関係も検証材料になるかもしれないよね。一部局では国沢氏が数秒程度のコメント出演していたけど、評論家やジャーナリストはもっと積極露出してよかったんじゃないかな。COTYとかAJAJとかの団体としてでも。


 
 そうやって今回の油圧ブレーキの設定が「ミス」と言えるのか「違和感」の範囲内なのか、しっかり取材、検証するべきでしょ。結果、これはホントにミスだとなってからトヨタを叩いたって遅くないわけだし。

 まあ、八ッ場ダムも暫定税率も高速無料化もそうだけど、とにかく最近の TV報道の取材力の欠如はハンパじゃないよね。今回のプリウスだって、普通に取材すれば問題点の把握なんて簡単な筈だし。

 そのくせ、責任とって辞任だ引退だリコールだと、自らの仕事は果たさず、いとも簡単に「極刑」のキャンペーンを張る。そういう道しかない雰囲気を作り上げる。もう始末に負えない。実際、今回のリコール会見ですら、トヨタは「イメージの悪化を恐れて」って言ってるよね。

 いや、こんなこと書くと「お前もついにメーカーの肩を持つのか」なんてコメントが来そうだけど、僕はもともと新型の異様な売れ行きやメディアの大騒ぎぶりに疑問を呈していた方だからさ。プリウス、プリウスうるさいよって。けれども、いまの報道の酷さはそんな次元じゃないんだよね。

 これでまたしてもめでたく極刑=リコールまで追い込んだわけだけど、どうやら引き続きSAIやレクサスHSまでトドメを刺さないと気が済まないみたいね。もちろん雰囲気で。

 それにしても、北米のペダル案件がとっくに政治的な範疇に移行しているいま、のん気に自国メーカーを「空気」で叩いてる日本のマスコミって一体・・・?

(10/02/08 すぎもとたかよし)

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