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僕の愛車がいすゞジェミニ=旧車ということで、こういういいショップがありますよ、との連絡を読者の方からいただき、早速先週末に行って来ました。湾岸道路葛西出入口近くにある「サンテック」というショップさんです。
オーナーの鈴木氏は元いすゞのレーシングチームに所属されていた方だそうで、ガレージにはレース仕様のいすゞ製最終型ジェミニが置かれていました。何しろ僕はガチガチのノーマル指向なので、元々こうしたショップにはあまり縁がないのですが、しかし、いまやいすゞのクルマに乗るということは「そんなこと言ってられない」状況ということなんですね。
それにしても、前回書いた「イーグル狭山」さん同様、乗用車からとっくに撤退したメーカーのクルマをいまでも取り扱っている店があるというのはとても貴重なことです。本来であれば、メーカーがしっかりアフターフォローをするべきところを、民間の「ファン」が支えているワケですから。
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15兆円の景気対策では、ドイツにならって買い替え補助金が最大25万円。いずれも手持ちの古いクルマを廃車にすることが条件なので、これで結構な数の「旧車」がこの世から消え去るのは確実でしょう。
ただ、ドイツの場合は、これも前に書いたとおり自国を代表するメルセデスが古いベンツの中古車事業を始めるそうで。つまり、旧いものは何でも捨ててしまえという一方通行じゃなくて、片方ではしっかり保護する。そういうバランス感覚があるんですね。もちろん、相当の年月に耐え得る魅力を持ったクルマ作りをしている、という前提ありきですけど。
一方のわが国はとにかく新しいものが正義。例の中央郵便局解体じゃないですけど、どんどん新しくすることが経済を回すことと信じて止まない。稀有な例だけど、上野の「こども図書館」みたいなことも可能なのに。いや、その前に、自動車立国なのにクルマは悪だ、みたいな風潮も背景にあったりするし。
たとえば、いすゞが自社だけでは動けないにしても、こうした民間業者と手を組むことで、部品供給など何らかのフォローを行ったりできないのかなあ、などと思うんですが。ま、いすゞはタマ数が少ないですけど、それでも商売に持って行くことはできると思います。もちろん、トヨタ、日産なんかは当然ですが。
(09/04/21 すぎもとたかよし)
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