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コラム&レビュー

新車心象風景:ポルシェ・パナメーラ

 
 4ドアポルシェ、パナメーラの予約受付が始まったらしい。


 お披露目は来月の上海ショーだし、販売はずっと後だから、このクルマ自体の話はまた今度ということに。

 で、話はカリーナED問題なんである。

 メルセデスがCLSなんてモデルを出し、BMWはグランツーリズモ、アストンがラピードと続き、VWはパサートCCを発表。どうやらこの手の4ドア・クーペが欧州では「来てる」らしい。そこで気になるのが、最近雑誌で目にするカリーナED問題だ。

 「これはカリーナEDじゃないか」「ようやく世界がカリーナEDに追いついたか」「当時カリーナEDは批判されたけど、外車なら認めるのか」「欧州車も地に堕ちたもんだ」

 これ、そうなんですかね? 僕は違うと思うんだけど。

 なぜって、まず車格が全然違う。初代カリーナEDは当時のミドルセダンとして、全長は4.3メートル台しかなく、しかも全幅は5ナンバーサイズ。これにハードトップと称してわずか1.3メートル少々の高さしか与えなかったと。現行のワゴンRが全高1.6メートル超であることを考えると、その「窮屈さ」加減は言わずもがな。

 一方、欧州勢は比較的小型のパサートCCでも、4.8メートル以上の全長に、1.9メートル近い全幅をもつアッパーミドルサルーンである。全高だって10センチ以上高いし、ホイールベースは20センチ近く長い。


 
 たしかにプロポーション自体は相似形と言えるのかもしれないけど、この絶対的な数値差を無視して「同じ」などと言うのはおかしいでしょ。要するに、欧州勢はある程度以上のマスを確保した上での4ドア・クーペということで、膝が前席に当たるとか、頭が天井にぶつかるとか、パッセンジャーと肩が触れるとか、そういう空間じゃないんである。

 それと、欧州勢は基本的に“贅沢車”という点ね。厳密にはアストンとVWじゃ意味合いは若干違うだろうけど、基本的にはファーストカーとして実用的に使うんじゃなくて、まあ広いのは別に持ってるから、セカンドカーとしてこういうのもいいねと。そういう人たちが買う贅沢カー。

 なんか、そういうことを考えないで「何だ、カリーナEDじゃんか」的物言いはいかがなものかと。僕はべつに欧州崇拝者じゃないけどやっぱりどうも、ね。

 それともうひとつ。当時カリーナEDは批判された、なんて書いているけど、僕の記憶じゃEDを批判したのは良心的なごく一部の評論家だけで、他の大半の評論家は“こいつは新提案だ!”なんて肯定的だったけどな。中には「やっぱりクルマは低いのがカッコいい」なんて言い切った超有名評論家もいたし。

 ま、これをVWのジェッタやオペルのアストラがやったらダメだよ、もちろん。それと、とにかく欧州車がこんなパッケージングをすること自体ケシカラン! というのであれば話は別だけどもね。

(09/03/17 すぎもとたかよし)

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