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手本にしたのかは分からないけれど、新しいミニと同様、単なるノスタルジックカーにせず、きちんと手を掛けて作ったのがよかったんだと思う。まあ、1.2リッターのベーシックモデルで225万円はどうかと思うけれど。
結局量産車と同じことなんだけど、いざ日本が“面白クルマ”をやるとこうはならない。かつての日産Be-1やパオのパイクカー、トヨタのWiLLシリーズなんかがそうで、単に思いつきの一過性商品になってしまうのが常だ。
けれども、こうやっていいお手本が2台もできたんだから、次は日本車もなんとか上手くやってみて欲しいなあと思う。
で、そうやって考えると、日本車が復刻するならどのクルマになるんだろう? ミニや500みたいに世界中に愛されたようなクルマはないけど、名車と呼ばれるクルマならある。
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たとえば、スバル360。これはある時期の東京モーターショーに復刻っぽいショーカーが出たけれど、結局Rシリーズに姿を変えてしまった格好だ。こいつは軽自動車枠にとらわれなければ結構面白そうな気がする。
たとえば、いすゞ117クーペ。妙にスポーティや豪華路線にするのではなく、エレガントさを徹底すれば、あのジウジアーロボディはいい素材になると思う。あ、トヨタ2000GTも同じかな。
衝突安全に優れたボディ、エアバッグ類など充実した安全装備、電子制御された現代的な走行性能など、ミニや500同様、高付加価値商品として念入りに仕上げるのがミソ。それを日本の高精度な技術でやれば随分なことができそうじゃないか。
それで一定の成果を得られれば、もしかしたらそういうクルマ作りが量産車へも反映されるかも知れない。ちゃんと作ればそれ相応の値札を付けても売れるという良循環だ。本当はそういうクルマが世界にも出て行くといいんだけど、国内だけのストーリーしか持っていないとチョット厳しいんだろうな。
(08/03/12 すぎもとたかよし)
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