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「月刊自家用車」の“値引き自慢”投稿を久々に見たんである。
いや、もうとっくに終わってるかなと思ったんだけど、いやはやパワーアップしているんでビックリである。読んだことがある方もいるかもしれないけど、要するに自分は新車をいかに値引いて買ったのかを投稿、自慢するコーナーで、その赤裸々? な内容がウリ。
例によって複数のディーラーに訪れてはカマをかけまくって値引きを迫る。あっちはここまで引いたとか、こっちは下取りがいくらだったとか。セールスマンが困ったり上司に相談なんかすればもうしてやったり。いやいや、ここで引いては生温いとさらに無理難題をふっかける。
モノを値引いて買うこと自体がいけないとは思わないけれど、デタラメを使って相手を苦しめてまでするのはいかがなものか。しかも、苦しんでいるのを楽しむなんていうのは論外でしょう。とくに今号はそれが如実に表れていて、購入店を決めた投稿者がセールスマンに電話して開口一番「喜んでください、そちらで買うことになりました!」だって。
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「喜んでください」っていうのは普通「喜んでください、お客さんの条件が通りました」っていうセールスマン側のセリフでしょう。つまりアレだ、“買ってやってる”という姿勢がそのまま出ちゃったってこと。さらに、こういう恥ずかしいことを夫婦揃って写真入で投稿しちゃう神経がスゴイ。
いや、高額商品だから購入が厳しいこともあるんだろうけど、そしたら正直に「これしか出せないんですが相談に乗ってください」って話をすればいいんで、天秤にかけて楽しむ必要はコレっぽちもない筈。
最近はTV番組の質の低下が著しいけど、これはもう消費者の質の低下なんである。こういうのを見ると、クルマ文化が根付かないなんて言われるのはべつにメーカーだけがいけないんじゃないとつくづく思ってしまう。クルマ好きの風上にも置けないというか。
もちろん、こういうコーナーを開放するメディアもいただけない。仮にこれがある種の現実だとしても、それは違うんじゃないと示すのがメディアの役割、大人の良識ってもんじゃないのかなあ・・・。
(07/11/13 すぎもとたかよし)
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