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イタルデザインの国産コンパクトセダンというと、我が愛車FFジェミニとバッチリ重なってしまうけれど、実はこのSX44セダンはあんまりコンパクトじゃなくて、3サイズともカローラより一回り大きいんである。
ま、これが欧州ではコンパクトということになるんだろう。先に出た5ドアは全長約4.1メートルそこそこだしね。
その5ドアにトランクをつけてセダンに、という手法はフィット・アリアや、ティーダなんかと一緒だけど、後発故か、一番違和感がない。Aピラー根元からのキャラクターラインをそのままリアライトまでスパッと伸ばした処理が巧いみたいだ。
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ヨーロピアンな外観に合理的パッケージ。ちょっとデカいかなと思うけれど、こういうクリーンなセダンはありそうでない。ティーダ・ラティオも悪くはないけれど、洒落っ気が段違いだし。いい意味で肩の力が抜けたこういうクルマは結構好きだ。
ただ、それだけにボディカラーや内装色の選択肢が少ないのがもったいない。これはスイフトにも言えることだけど、基本的な内装が黒なんていうのはどうかなと思うし、ボディはもっとポップな配色でもいいじゃないかと思う。
その点も含めてこのSX4、共同開発したフィアット版である“セディチ”の方が断然カッコいいのが残念なんである。基本的にはフロントグリルの違いだけなんだけど、もう全然イメージが違う。スズキ版は、かつてのカルタス・クレセントあたりからまったく変わらない、超フツーなグリル。ま、無難とも言えるんだけど。
(07/07/28 すぎもとたかよし)
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