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・メーカー・車名 |
スズキ「スペーシア」 |
・車両概要 |
660ccターボ、CVT、カスタム
XSターボ、デュアルカメラブレーキサポート、全方位モニタ付ナビゲーション |
・購入時期・形態 |
2015年9月、新車 |
・総走行距離数 |
4,700km |
・主な使用状況 |
レジャー |
・スタイル外観 |
7 点 |
・スタイル内装 |
7 点 |
・走り |
10点 |
・操作性 |
10点 |
・居住性 |
10点 |
・燃費 |
10点 |
・総合評価 |
10点 |
・寸評(良い点) |
今回は、「ワゴンR
スティングレー T」(MH34S型、以降前車)との比較で採点してみようと思います。
○スタイル:「写真でみるより生でみた方が印象がいい」という(私の中で)スズキ伝統のスタイリング。L字型のテールライトは好きになれるか心配でしたが、生で見て「これはこれでアリかな?」と思います。
○内装:ドアからダッシュボードに続く面に統一感があり、好印象です。キザシと比べると見劣りしますが、実用車として十分です。
○走り−動力性能:車重の違いか前車に比べると明らかに鈍足。しかし、前車が俊足過ぎるというだけで、実用域において全く不満なしです。トルクも十分で、町中でも峠でも必要な速度を難なく維持できます。
○走り−足回り:サスペンションは前車よりも硬い印象ですが、逆に乗り心地が良く感じるのはスペーシアのほうです。「硬くもしなやかな足」で、スイフトスポーツに通じるものがあります。このため突き上げ感が前車よりも少なく、とても快適です。また、この足の造りは、トールワゴンとは思えないほどの安定した走りを実現しています。因みに、前車は低速走行時に切ったステアの戻りが悪いなど違和感がありましたが、この辺りもきっちり改善されてます。
○静粛性:これは良い意味で裏切られました。本当に静かに走ります。必要十分な動力性能とあいまって、高速道路を100km/hで走行しても全く苦になりません。決して遮音材を豪華に奢っているわけではないので、荒い路面ではそれなりにノイズが侵入しますが、「コスパ&実用重視車」としては期待以上で、満足度が高いです。
○居住性:室内高以外は前車と大した違いはありませんが、カタログ値からは想像つかないほど広さを感じます。その理由は「床が広いから」だと思います。凹凸が少なくフラットな床面は収納スペースとしても使う事ができ、その分車内が広く使え、車中泊など重宝します。
○操作性−スライドドア:何気に便利で、狭い駐車スペースでもガバっとあけて荷物の出し入れが出来ます。キーロック中でも、スライドドアのスイッチ一つで開錠&自動オープンするので、これも何気に便利。
○操作性−スイッチ類等:運転席のスイッチ類が使いやすい気がします。前車は位置が低すぎて、使いにくい感じがありました。グローブボックスやアッパーマウントボックスのデザイン・配置など、使い込んでいくと子育て世代を意識しているんだろうなぁ、と感じます。
○燃費:前車は、採点時に23km/Lと書きましたが、2年間乗って大体17〜24km/Lの幅で、平均すると18km/Lでした。スペーシアは、今のところ街中で18km/L、高速で20〜23km/Lくらいと、ほぼ同等です。エンジンの改良とS-エネチャージが、車重と空気抵抗の大きいボディのハンデを埋めているようです。
○S-エネチャージ:このシステムの最大の魅力は燃費などではなく、アイドリングストップ機能の熟成だと思います。エネチャージは、再始動時にどうしてもギクシャク感があり、滑らかに走り出そうとすると気遣いが必要でした。しかし、ISGによる滑らかなエンジン再始動が可能になり、気遣いを大きく軽減しています。この快適さこそ、S-エネチャージの真骨頂だと思います。また、ブレーキが少し戻っただけでエンジン再始動という欠点も解消され、自然になりました。
○デュアルカメラブレーキサポート:スペーシアを選択した一番大きい理由はコレです。車のほかバイクや自転車、歩行者も検知し、100km/hまで稼働するシステムは軽唯一です。衝突のかなり手前から作動し、余裕をもって検知するので、今まで気づいていなかった危険にも気づかされます。例えば先行車が左折しようとしたとき、ブレーキを踏まずに近づくとアラームが鳴ることがあります。先行車がそのまま左折すれば問題ないですが、仮に、歩行者等に遮られ左折する前に停車した場合、衝突の危険があります。これを「うるさい」と取るかどうかですが、私は好意的に捉えています。また、システムが故障等により動作していない場合は、メーターパネルにその旨が表示されます。実は、これがとても安心感に繋がっています。前車の同様システムにはなかった機能です。 |
・寸評(不満な点) |
×エキゾースト音が安っぽい。前車の方が厚みのある音質でいい感じでした。エンジンが改良されたせいか、それとも遮音の仕方の違いによるものなのか?
×アイドリングストップからの復帰のタイムラグが大きく感じられます。ゆったり流しているときはあまり気になりませんが。前車と同程度かもしれませんが、S-エネチャージの場合ISGによりエンジンが即座に回りはじめるので、「エンジン回ってるのに走らないよ!」となります。制御を煮詰める余地がまだあるように感じます。
×自動スライドドアが遅い、開閉中にキーロックできない。他社も同様ですが、手動モードに切り替えて、手で開閉した方が早いです。急いでいる時はストレスです。
×デュアルカメラブレーキサポートのアラーム音。音質が高めで音が大きいため、びっくりします。もう少しマイルドな音質のほうが良かったのではないでしょうか?
×先行車発信お知らせ機能は、やや敏感過ぎる気がします。スバルのアイサイトくらいに鈍感にするか、せめてアラームの音質がマイルドになれば。
×デュアルカメラブレーキサポートによる制約。カメラへの映り込みを防止するため、ガラス面やダッシュボード上への物の配置・取り付けが制限されています。ドライブレコーダー取り付けなど、注意が必要です。
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・その他自由意見 |
◇スティングレーを購入してから丁度2年、事情があって買い替えることになりました。20代で初めて「ワゴンR」をマイカーとして新車購入してから、「エリオ」「ワゴンR」と乗り継ぎ、今回でスズキ車は5台目になります。
◇スペーシアは、総じて前車より更に品質が向上、走りも静粛性も大きな不満を感じることはありません。コンパクトカーを検討している方は、試乗して損はないと思います。
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