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●「セナとプロスト」

 F1シリーズが昨日開幕した。今季は、ホンダ(8年ぶり)や、BMW(13年ぶり)が久々に復帰。マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネンとフェラーリのシューマッハーの2強対決に彩りが加わり、9年ぶりに開催される米国GPを加え全17戦で争われる。
 若者向け企業イメージの向上に躍起のトヨタも、来年F1に初参戦する。6日に発表されたヤマハへの出資(105億円)は、F1用エンジンの共同開発など、ヤマハのF1経験活用が最大の狙いである。ル・マン24時間耐久レースで一度も勝てなかった屈辱を再び味わうことは、メンツにかけてもできない。

 さて、以前はマイクルも深夜のテレビ中継を、寝ぼけ眼でよく見たものである。そう、マクラーレン・ホンダが、不世出の天才“音速の貴公子”故アイルトン・セナと、F1史上最強の“プロフェッサー”アラン・プロストのコンビで黄金時代を築いていたあの頃である。日本人初のF1ドライバー中島悟や鈴木亜久里も活躍していた。
 セナ、プロスト両者は、良きライバルとして、同一チームにもかかわらず、生死と紙一重の境で、常に熱きバトルを繰り返してきた。そこから生まれる凄まじいまでのエネルギーがファンに大きな感動を与えたのである。
 いつのまにかF1から遠ざかっていた。94年のサンマリノGPの事故でセナが亡くなった頃からだろう。

 「柏鵬(柏戸、大鵬)」「ON(王、長島)」「AO(青木、尾崎)…、卓越したライバル達がしのぎをけずる時代は、いずれもそのスポーツは隆盛していた。一人の強者が際立ったり、同レベルが群雄割拠する時代は、そのスポーツの人気は衰退した。

 事業や企業経営の世界も同様である。トヨタの礎は、自工、自販が良きライバルとして切磋琢磨していた時代に築かれた。主力車種として「BC戦争(ブルーバード、コロナ)」を繰り広げた両車は、いつの間にか名前すら忘れられようとしている。

 ライバル日産の復活こそ、我国の自動車産業活性化のキーポイントである。

(00/03/11 わたなべあさお)

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