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●「スモークガラスとリコール隠し」

 スモークガラス装着車が増えている。一昔前は、ガラスにフィルムを貼るタイプが主体で、若者の“ドレスアップ”や、某高級車を好む人達の“遮蔽”目的に貼られていた。最近は、ミニバンを中心にガラス自体を着色した「プライバシーガラス」などと呼ばれるメーカー純正のスモークガラスも増え、“暑さ対策”や“紫外線対策”として人気装備の一つとなっている。
 かく言う私も、カー用品店で購入した市販フィルムを、幾度の失敗を繰り返しつつ愛車に貼ったものである。もちろんドレスアップが目的でなく、愛妻が嫌いな紫外線防止対策としてである。苦労して貼ったにもかかわらず、結局は“視認性の悪さ”に閉口し、剥がしてしまったが。

 三菱の「リコール隠し」は、言語道断の極みである。

 報道内容をまとめると、三菱自動車工業は、長期間にわたって車の欠陥情報を組織的?に隠ぺいし、リコール(回収・無償修理)の届け出を怠っていた。欠陥は、「ランサー」「ギャラン」「パジェロ」など14件、約70万台に及ぶ。運輸省が匿名の内部告発?を受け、立ち入り検査を実施したところ、社員ロッカーから、大量の未報告不具合情報が発見された。

 この件に関する三菱の公式見解は、以下のとおりである。Webでの扱いを見れば三菱の企業姿勢は一目瞭然であり、怒を禁じ得ない。

 運輸省へのリコール・改善対策の届出に関して
 三菱自動車トップページ

 JAFの機関紙「JAF-MATE」7月号の特集記事「快適?安全?最近よく見るスモークガラス」に、ドライバートレーニングの講師を務める、菰田潔氏の「窓越しに見える情報も大切」と題したした談話が掲載されている。
 「窓を黒くすることは、周囲の車や歩行者にも少なからず影響を与えます。スムーズで安全な運転は、相手の顔の向きや表情、身振りなどを読み取れるからこそできるのです。しかし、スモークガラスの場合、相手の顔の向きなどが見えにくいので、ドライバー同士のカーコミュニケーションが取りづらくなる危険性があります。(略)
 前車の窓越しに先が見えない点も問題です。前車の窓越しに先の車のブレーキランプが見えれば早目に減速できますし、写真のように駐車している車の陰に人が見えるのも窓がクリアだからです。
 日射しを避けることやプライバシーを守ることだけでなく、大切な情報を隠す危険性も忘れないようにしたいものです。」

 三菱は、総会屋との癒着問題が発覚してからというもの、情報公開を積極的に行うことで企業イメージの改善に努力、株主総会も他社に先駆け、Webで生中継するという力の入れようだったというが…。
 雪印問題によって、安全性に対する消費者意識がピークに達しているこの時期、三菱が「自動車版の雪印」となる可能性を否定できまい。

(00/07/15 わたなべあさお)

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