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●「ルノーはキャバリエの二の舞?」

 日産自動車が系列販売店を通じて、仏ルノー車の販売を始めた。提携の主目的でもある世界規模での販売網相互活用の初の具体化で、ルノーが「輸入車メーカートップの座を目指す」とぶちあげれば、日産も「販売店収益に貢献する」と仲睦まじく応じた。
 ルノーは5月1日、全額出資でルノー・ジャポンを設立、ヤナセの子会社フランス・モーターズが持つルノー車の輸入権を移した。日産のルノー車扱い拠点数は29拠点でスタートし年内に50拠点に増やす。2004年には100拠点、販売台数1万5千台を確保、2010年には年間3万台、シェア10%を目指すという。

 果たして、思惑どおりにいくのであろうか。日産との提携で知名度が上がったとは言え、昨年の国内のルノー車販売台数は僅か3000台。3万台は、現在輸入車ではメルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン(VW)、BMWの独3社しか超えていない。ヤナセは黒字転換が困難だとして、既に2003年までにフランス・モーターズ社の清算方針を明らかにしている。
 トヨタは、米GM製「キャバリエ」の輸入販売を年内にも止める。日米貿易摩擦を背景に96年に輸入車販売拡大の目玉としてスタート、排気量2400ccという車格にすれば破格の150万〜180万という価格設定や、大量のCM投入で年間2万台を目指した。
 昨年の実売台数は約6500台と苦戦。店頭で大幅値引きしても売れない。対照的に、DUO(デュオ)チャンネルのVW・アウディ車の販売台数は2万9千台。“販売のトヨタ”ですら売れないものは売れないのである。

 マイクルには、傘下に入った日産及び系列ディーラーが、ルノーにいやいやながら押し付けられたという気がしてならない。常々指摘されているように、日産には地場資本のディーラーが少なく、メーカーの言うことを聞きやすい直営店が多いことだし…。

 カルロス・ゴーン氏の下、リバイバルプランに邁進する日産だが、シェアは下がり続けている。現在の日産販売網にルノー車を売る余裕など欠片すらあるハズも無い。ゴーン氏の現状認識がそうであり、日産の子会社化がルノーの目論見だとしたら、リバイバルは不可能であろう。

(00/05/20 わたなべあさお)

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