●「JAFの出動理由は“うっかり”だが…」
JAF(社団法人日本自動車連盟)は、平成11年度のロードサービス出動理由「トップ10」をまとめた。同年度に全国で出動した約300万件(過去最高)について分析したもの。
トップは、「キー閉じ込み」で約77万件(構成比27%)、2位は「バッテリー上がり」の約73万件(同26%)。両者で出動件数全体の半分以上を占める。次いで「事故」が約25万件、「タイヤのパンク、バースト、エア圧不足」が約23万件、「落輪・落込」が約22万件。
私は、過去に3度JAFに出動依頼した。いずれも、マイカー初心者の頃。キー閉じ込みで1回、バッテリー上がりで2回。当時は、キー閉じ込み防止装置など付いていなかったし、バッテリー性能も良くなかったのだろう。
痛い目を見た結果、それなりに気を付けるようになり、以後JAFにはお世話になっていない。でも、毎年4000円の年会費を払って、加入し続けている。
4000円は保険料の一種と意識していたが、最近の自動車保険各社の新サービスには、キー閉じ込みやバッテリートラブル、パンクやガス欠など事故時だけでなく、自宅でのトラブルにも無料対応するサービスが付き始めた。JAFに加入し続ける理由は薄れてきたようだ。
一方、JAFの在籍会員数は、1357万名(平成12年3月末現在)。前年同期に比べ38万名増加している。
景気は必ずしも好転せず、損保業界などのロードサービスへの新規参入などもあって、JAFにとって厳しい状態にあったが、91%という会員の高い継続率と入会窓口の努力などに支えられ、前年比3%の増加をはたすことができたとのことである。
公益法人JAFについては、かつて行財政改革論議が賑やかだった頃、多額の“内部留保”や“天下り”が問題となったものの、他と同様いつのまにかうやむやとなってしまった。
毎年4000円の会費を払っているものの、これまでロードサービス以外に優待券や契約施設などJAFのサービスを利用したことは全くない。毎月送られてくる「JAF-MATE」という薄っぺらな雑誌も、ペラペラめくるだけでごみ箱行き。
出動理由は“うっかり”だが、JAFの存在意義や活動内容については、“うっかり見過ごす”ことなく、厳しく監視し続けることが必要だろう。(00/04/22 わたなべあさお)
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