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コラム&レビュー

自動車雑誌を斬る!:COTYの辞退は残念なのか?

 
 とても空しいのはどうしてなんだろう?

 今年の日本カー・オブ・ザ・イヤーは、スズキに次いで、フォレスターが候補になっていたスバルも辞退となった。ご存じ、完成検査の不正発覚を中心に、もしかしたら大規模リコールも後押しをしてのことだ。


 雑誌やWebサイトにはこれについていろいろと書かれているけど、どうも違和感が拭えないんである。

 まず、そもそも完成検査自体が無意味なので「そんなに気にすることはない」的な話。B5判系雑誌などでは、不正自体はイケナイけれど、だいたい旧態依然とした検査をメーカーに無理強いしている国交省が元凶だとし、半ば訴え口調で突撃取材などをしていたりする。

 で、メーカーは「この程度の」不正で賞を辞退する必要はないのか、やっぱり辞退が妥当なのか? 不正はNGだけど、クルマそのものに罪はないのだから賞は受けるべきなのか?

 いや、不正の議論自体に違和感があるわけじゃない。そうじゃなくて、その不正案件に絡めて是非を問うほど、そもそもCOTYなる賞に価値があるのか?という疑問なんである。

 昨年もここで書いたとおり、各メーカー均等に「10ベストカー」なんてものを平気で選ぶようなフザけた賞だ。そうして権威を自ら投げ棄てた賞と、不正案件が同列で扱われることに大きな違和感を持つ。ハッキリ言って、賞を受けるか否かなんてどうでもいいんである。


 
 もうひとつは「辞退」って何だ?と。

 COTYは自動車メディアが中心となり、そこに評論家などが乗っかった賞。つまり、メーカーにとっては外部イベントであって、べつに自工会が運営しいるわけじゃない。あえて言えば、周りが勝手に騒いでいるだけの催しなんである。

 だから、COTYが賞をあげたいなら勝手に選べばいいわけだ。メーカーがトロフィを受け取ろうが拒否しようが、自分たちがその価値を賞賛するならメディアの立場としてそれを発信すればいいだろう。

 そこで「辞退」なんて言っちゃうのは、つまり実質的にはメーカー自らエントリーしているとバラしているようなものだ。今年はこのクルマを候補としてヨロシク、と。

 かてて加えて、選考委員が「辞退してしまって残念だ」なんて発言するのは、年に一度のお祭りを奢りで楽しもうと思ったのに、そのメシのタネが逃げちゃったという、そんなズブズブ具合を想像させるようなもの。

 メディアという立場を考えれば、不正案件が収まらない中では開催できないと、自ら賞の有無や是非を表明するのが本来の姿だろう。そういう姿勢が賞の権威を上げ、業界の活性化につながることに、いい加減気づくべきだと思う。

(18/11/19 すぎもとたかよし)

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