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コラム&レビュー

クルマのまわりで:モーターショー、日本車イッキ評(その2)

 
 年明け以降のモーターショー、イッキ振り返り。今回はデトロイトショーで。

 3代目となるホンダの「インサイト」プロトタイプは、近年の残念なホンダが全開状態だ。シビックとアコードの中間に置くという発想は、おそらく2代目までの中途半端さを解消する狙いだと思うけれど、半端だったのは商品自体であって、そこからの巻き返しが欲しかった。


 「普通のセダン」としてまとめるにしても、そもそも極めて残念な最近のホンダセダンに準じてしまっては元も子もない。前後・横、どこから見てもドヨンと個性のカケラもないボディに、あえてインサイトの名を付ける必然性がまず感じられない。できれば、ハイブリッド専用車として「らしい」特別感と、そこに実用性をマッチさせることで存在感を打ち出すべきだったと思う。

 アキュラ「RDX」は、インサイト同様、ホンダデザインの迷宮ぶりがそのまま出ている感じだ。アキュラには「プレジション・コンセプト」なるデザイン・フィロソフィがあるそうだけど、トヨタみたいに引きつったランプや、ボディサイドに何本ものラインを入れることが「的確」とか「精密」というのなら、そんなキーワードは捨ててしまった方がいい。


 とりわけ、野放図にデカくなったグリルと飴細工のようなランプによるフロントは酷すぎて、もはや評することすら辛い。まあ、レジェンドも基本同じところを見ると、これが北米向けとして正義なんだというのかもしれないけど、ちょっとあり得ないセンスなんである。

 
  日産の「Xmotion」は、自慢のプロドライブ搭載がニュースだけど、今後の日産デザインを示す役割もあるらしい。建築的なアプローチのタフな3列シートSUVを、近年のVモーショングリルとブーメラン型ランプでまとめたスタイルに破綻はない。


 ただ、同じく破綻のないIMxシリーズ同様「それでどうした?」となってしまうのが残念。これが次期エクストレイルだとする記事にあまり説得力はないし、ランプやインテリアに匠の技を反映させたなどと言われても「どうして?」と。破綻はないけど、とくに現実感もないコンセプトカーを出すのは一体なぜか。どうも、いまの日産には具体的に期待するものがないという状況を象徴しているような気がするんである。

 インフィニティ「Qインスピレーション・コンセプト」は、次世代の同ブランドセダンを示唆するモデルだそう。以前の「エッセンス」より、さらに要素を減らしたボディは、古典的とはいえまとまりはいい。二重構造を思わせるフロントグリルも、可変圧縮の新エンジンのパワー感を出しているし、美しさの追求も理解できる。


 ただ、マツダのそれと違うのは、突き詰めたデザインを具体的に商品に反映させ、そのままユーザーに届けようという意志が感じられるマツダに対し、インフィニティ=日産群は、最少の資源・投資で最大のブランディング効果を狙おうといった、効率優先で自分たちを大きく見せようという姿勢ばかりが感じられてしまう。まあ、グローバル視点というのはそういうものだ、ということなのかもしれないけど。

 では、次回はニューヨークショーで。

(18/04/17 すぎもとたかよし)

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