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「あれ、スズキってこんなクルマ作れるんだ」シリーズの第3弾。雑誌ではWRC参戦云々で騒いでいるけど、そんなこと関係なく興味深いクルマだと思う。
とにかく、そのポジショニングが巧い。トヨタのRAV4とかがどんどん大型化している中で、4.1メートル少々の乗用車タイプ4駆は結構貴重なんである。
それにイタルデザインとの共作というエクステリアはヘッドライト形状やAピラー回りの”段”が前進姿勢を強調して疾走感がある。スイフトもイタリアのカロッツェリアに協力を仰いだ成果が出ているけど、このクルマもいい意味で日本車離れしているんじゃないかと思う。
惜しいのは、欧州仕様に比べてバンパー下のアンダーガードや、特徴的な太いサイドモールなどがなぜか外されてしまって、随分おとなしいイメージになってしまったこと。日本ではこういうアッサリ系じゃないと売れないという判断なのか?
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そういう意味ではフィアット版のセディチの方が個性的なフロントグリルやツートンの色鮮やかなボディーを持っていて、このスタイルを上手く表現していると思う。どうせエンジニアリングはスズキなのだから、もし輸入されるようなことがあれば”安心なイタ車”を買うチャンスかもしれない。フィアット自慢のディーゼル、しかもSX4にはないMTなんかが入ってきたら、僕は断然そっちがいいと思うな。
もちろん、そういう比較をしなければSX4は十分面白い存在だと思う。
(06/07/07 すぎもとたかよし)
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