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コラム&レビュー

新車心象風景:ダイハツ・タント

 
 今度のタントはニュースになっていない、と思う。


 初代をそのまま引き継いだ2代目も好調な中、ティザーキャンペーンで盛り上げた新型の「ニュース」って一体何だろうと思ったら、どうも要望の強かったカスタムの差異強化らしい。いや、両側スライド・ドアはもはやライバル追随だし、イース・テクノロジーはタントだけの話じゃないので。

 カスタム、それにしても酷い顔だ。メーカーを問わずカスタム全般が残念な感じだけど、今回はニュースとしただけあってか、もう相当下品なことになっている。そりゃこの国ではなぜかヤンキーなこいつが売れるんだけど、そんなことに腐心しているところが何とも情けないじゃないか。

 勿体ぶってニュースなんて言うんだったら、ここでいつも書くように排気量のチャレンジくらいあってもよかったんじゃないかと引き続き思う。そもそもピラーレスのスライドドアで重くなったボディだ、1.0リッターや1.3リッター、あるいはその過給エンジンが載っても不思議じゃない。もちろん、軽規格とは併存でするとして。

 タントはもともとお値段もいいんだから、ダイハツの上級車種として設定すればそういう展開も十分アリだろう。それでもって実燃費が向上すればなおいいし、内外装のしつらえもより上級版にできるだろうし。


 
 それがNAの標準車にターボのカスタムという、何の進展も工夫もない商品企画にはあきれるばかりなんである。いまや新車販売の4割に届かんとしている軽。売れるから規格の見直しもしないし、商品展開もどんどん内向きになって行く。どっぷりぬるま湯、我が世の春を謳歌しまくっている。

 そういう無策の限りを続けていれば、まあ今回のような税制改定の話だって出てくるだろう。メーカーは「弱いものいじめ」と言っているそうだけど、いまや150万円が当たり前の軽は決して弱い存在なんかじゃない。自動車税云々と言うけれど、本当に困っている人は新車の軽なんか買わず、20万円で中古のマーチとか買うでしょう?

 タントは、ワゴンRの革新をさらに押し進めて独自のポジションを築いたのは間違いない。その功績は認めるべきだ。けれども、そんな功績者の今回の無策ぶりは、逆にいまの軽の限界を晒すことになったと。

 メディアは、これから登場するというビートやコペンの後継車に興奮しているけれど、規格を含めたあるべき軽という視点はどうも持っていないようだ。まあ、総務省案の話が進んだとしても、恐らくこれを本格的に語ることもないんだと思うけど。

 だからこそ、メーカー自身がこれからの軽のあり方を商品でもって早々に示すべきだったと思う。しかも、タントのような量販車種で。

 少なくとも、カスタムを歓迎する美的感覚に欠けたユーザーに合わせて満足している場合じゃないでしょう?

(13/10/19 すぎもとたかよし)

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