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コラム&レビュー

クルマのまわりで:EV戦略は転換?

 
 日産が、2016年までにHV車を15車種発売すると発表した。いやあ実はこの辺、もうチョットいろいろ考えていると思ったんだけどね。


 たしかに2、3年前の各モーターショーではEV花盛りだったけれど、それが一部を除いて企業イメージもしくは技術のアドバルーンであったことは明白だったし、そういう意味での横並びだったことも、まあ日経方面のニュースソース以外としては認識されていたんだと思う。

 そもそも、航続距離が極端に短いうえに、長い充電時間を要するいまのEVが本格普及する理由は最初からない。いくら今後数年間での充電インフラ整備を謳っても、それは結局GSの次元じゃないし。

 これは、いま売り出し中のPHVだって同じ話だ。EV走行が長くなるといっても、そもそも自宅で充電できる環境が整っているユーザーはそう多くはないわけで、だったらふつうのHVでいいやとなるでしょう。

 もちろん、EVの可能性は否定しないまでも、まあそれはようやくかたちになりつつある超小型モビリティあたりが現実的だよなあ、というのがユーザーの体温、体感だというのは、そう深く考えなくたって分かりそうな話だ。

 いや、純粋EVを、しかも5名乗りの「ふつうの」ハッチバックとして売るという手法は、ある種のインパクトがあったのは確かだ。それはHVで先行するライバルに対し、一瞬の目くらましとするには十分な内容だった。


 
 ただ、それは文字通り一瞬しか効果がないわけだから、周到な準備で応戦体制を整えているんだろうと思うじゃないか。それがクリーンディーゼルであってもダウンサイジングエンジンであってもいいし、もちろんライバル同様のHVでもいいと。

 けれども、それらがまだまだラインナップのごく一部に搭載されたばかりのいま、遅ればせながら向こう4年間でHVを15車種というアナウンスは、いささか残念な感じだ。

 経済紙はこれを「大幅な方向転換」と書くのかもしれないけれど、一般に専門誌より数年遅れた論調の新聞メディアにそんなことを書かれる時点で、相当な敗北感が漂う。え、いまさらそんな発表するの?って。

 もちろん、「HV以外はクルマにあらず」の異様な様相を呈しているのはこのニッポンだけだから、まあトータルな市場としてはそれほど大きな影響はないと踏んでいるんだろう。いまから体制を整えれば、マツダやスバルあたりと同じようなスタートになるだろうと。ただ、一市場のこととはいえ、わざわざ軌道修正を表するのはそれ自体がマイナスなんである。

 それとも、ルノー・日産連合という、リアルにグローバル化を果たしている企業故のこととして、もしかしたらこれはプラスに捉えるのが正解なんだろうか?

 あ、そうそう。スズキはレンジエクステンダー式のスイフトを来年あたりに出すそうだけど、あれもユーザーの体温ということではどうかなあと思う。いくら省燃費ブームとはいえ、ユーザーはどうしても電気で走りたいワケじゃないし。こっちもまた、ふつうのHVを出した方がいいと思うけどな。

(12/12/17 すぎもとたかよし)

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