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コラム&レビュー

新車心象風景:BMW・320d(ディーゼルモデル追加)

 
 まさかBMWが先陣を切るとは、と思ったんである。


 クリーン・ディーゼルの本格普及は、当然のこと量販モデルへの搭載が不可欠だし、近道でもある。メルセデス・ベンツならCクラスだし、BMWなら3なわけで、まあ、ここはEクラスセダンで実績を作っていたメルセデスが先行するのかな、なんて思っていたところだった。

 実際、メルセデス陣営の販売店は「聞いてないヨ!」状態だったみたいだし、どうもBMW陣営自身ですら似たようなものらしい。けれども、週末のディーラーは結構な繁盛ぶりなようで、欧州車オーナーのディーゼルに対する理解や期待度はそれなりに高かったみたいだ。

 そこで露呈するのが、またしても日本勢の遅れぶりなんである。

 日産や三菱はSUVで導入していたとはいえ、先のとおり量販車へ搭載しての本格普及はまだ見えていない。マツダは唯一ニューモデルに搭載し、地元広島の補助金制度も後押ししてか、7〜8割がディーゼルという本気度を見せている。けれども、そのマツダにしたって、本格普及はアテンザはもちろん、アクセラやデミオまでカバーしてのことだと思う。

 いや、今回はクリーン・ディーゼルだけが正義という話じゃあない。

 たとえば、VWやアウディが今後日本市場にディーゼルを導入するか否かはわからないけれど、少なくともいまはTSIをコンパクトクラスまで本格普及させている。それはそれでひとつの回答だ。もちろん、先の日産が、コンパクトカーの場合はスーパーチャージャーでカバーするというならそれもアリだろう。


 
 要は、カタログ燃費至上主義の非力な省エネ・エンジンでやり過ごすのではなく、パワーと効率をしっかり両立する、新世代の魅力的な動力源をどこまで本気でラインナップするのかどうかだ。

 もし、トヨタやホンダがHVですべてを取り揃えるというなら、もちろんそれだってありだ。けれども、トヨタはBMWからディーゼルを調達なんて話もあるし、ホンダも欧州向けディーゼルを国内にも、なんて聞く。そもそも、トヨタはHVだって載せたり載せなかったりと、その徹底ぶりがいまいち不明だ。スバルもまたHVをなんて言いつつ、水平対向ディーゼルもと言ってるし。

 つまり、最初からウチはディーゼルはやりませんというならいいんだけど、やるんだったらその動きは遅すぎるんである。もういい加減、都知事のパフォーマンスを理由にするでもないだろうし。

 そうやって考えると、売れ筋の3で早々に仕掛けたBMWはやっぱり大したもんだと思う。しかも、いつの間にやらメンテナンス・フリーだっていうし。

 まあ、結局いつも同じような話になってしまうんだけど、そこそこラインナップが増えてきたとはいえ、車種ごとにかける開発の手間暇も違うし、出来上がった商品の作り込みも違う。開発の瞬発力こそ日本の方が早いかもしれないけれど、おかしな寄り道をしないだけ着実に成果を出してくる。

 そういう欧州メーカーの大人な姿勢に対し、AKBの選挙やじゃんけん大会くらいクダらない低価格・低燃費競争に明け暮れる我が日本の子どもなクルマ作りは、一体いつになったら追いつけるんだろうか。

 え、AKBは立派な日本の文化だって? それじゃあ、仕方ないか。

(12/09/23 すぎもとたかよし)

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