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コラム&レビュー

クルマのまわりで:特別仕様車の特別度

 
 フィットに10周年のアニバーサリー限定車が出たんである。これ、TVで宣伝までしているんだけど、結構残念な感じだ。


 いや、日本車の「特別仕様車」が基本的にかなり残念なのはいまに始まったことじゃない。え、これのどこが特別なの? とツッコミを入れたくなるようなものがほとんどなんである。

 このフィットもその流れ、というか、特別装備とされているLEDドアミラーや、スマートキー、ETC、ハーフシェイド・フロントウインドウなどは、実はエントリーグレードにもともと設定されているスマートパッケージとほぼ同じ追加装備なので、実際の専用品は黒いグリルとホイールキャップ、内装の一部パネルのメタリック塗装くらいなんである(専用ブラックインテリアもあるけど、ベース車は似たようなブラックとベージュが選択できるので、お得感は減少?)。

 まあ、これがストリームあたりならスルーするところなんだけど、なんたってあのカローラを登録台数ベストワンから引きずり下ろし、いまはプリウスと拮抗する超ド級の大ヒット車なんである。そんなクルマの10周年記念がほぼ既存グレードの流用なの?と。

 あ、いや、流用自体がどうのということじゃなく、いわゆる特別仕様車はことほど左様に残念な感じで、このフィット10周年記念車はその代表例という話だ。


 
 たとえば、仮に追加装備で特別だって言うなら、せめて専用ボディ色を追加するとか、ドアミラーを別色にするなんて差別化があってもいいし、オリジナルのアルミホイールくらい用意してもいい。インパネをオリジナル素材や色にするとか、シート生地も2、3種から選択できるなど、そういう特別感だ。

 そもそも、ベースがエントリーグレードっていう発想からして貧弱で、現行フィットならやっぱりHVがベースだろうし、価格面を考えるならメイングレードのガソリン車との2本立てでもいい。グレード差は安全・走行装備の差であることも忘れちゃいけない。

 それと、こういう追加装備方向じゃなくたって、たとえば初代キューブがコンランとやったような本格的なコラボ方向だってある。要は1台のクルマとして明快な特別感を持たせ、長い時間愛着を持ち得るような発想が欲しいんである。

 そんなことやったらお高くなっちゃうと言われそうだけど、今回のフィットほどじゃないにしろ、「それなり」の価格に抑えるのが特別仕様たる所以だろうし、中身がホントにスペシャルなら必ず一定数は売れる筈だ。

 まあ、今回もいつもの感じで、あまりあれこれ考えずにチャチャッとやっただけなんだと思う。フィットの10周年記念車でプリウスを喰うぞ。じゃあ、お得な既存パッケージを使ってパッと・・・みたいな。

 もちろん、そこそこの追加装備で販売台数を稼ぐという方法をすべて否定はしない。けれども、それとは違った文字通りの特別仕様車があるべきでしょう。このフィットなんか「10年分の感謝をあなたに・・・」なんてコピーを出しているくらいなんだし。

 こんなフィットならそこそこのお金を出しても絶対欲しい、という企画だ。

(11/09/03 すぎもとたかよし)

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