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コラム&レビュー

新車心象風景:シトロエン・DS3(発表)

 
 まだ予約段階なので、今回はまさに「心象」・・・なんだけど、うーん、何かピンと来ないんである。


 DSといっても“あのDS”とは関係なく、今後シトロエンが送り出す独創性豊か、かつ高性能なラインナップのことだそう。関係がないといいつつも、歴史ある名称を使うことも含めて、その企画自体はなかなか面白いと思う。

 じゃあ、あとはその独創性がどうなんだって話だ。

 もともと複雑なヘッドランプの形状こそ同じに見えるけど、LEDを配した派手なコーナーライト、シャークフィン風ピラー、そこからドアミラーの下をとおってフロントに続くキャラクターライン、色違いのルーフ。そしてマテリアルにもこだわったインテリア。

 ベースの新型C3に施した新しい工夫は数多いし、それによって独自の雰囲気を出すことには成功していると思う。その3ドアボディは、仮想敵のMINIやフィアット500のような付加価値感を持ち得た、と言えばいいのかな。

 ただ、僕がピンと来ないのは、そういう内外装の工夫がそれぞれ部分的なものに止まっていて、クルマ全体を貫くものになっていないことなんである。たしかにベース車から雰囲気は随分と変わったけれど、どうもまとまりなく散らかっているような。


 
 それこそDSはもとより、BXだってエグザンティアだって、シトロエンの独創性が評価されたのはクルマ全体で示す独創であって、決してごく表面的な装飾レベルじゃなかったでしょう。

 たとえばルーフを浮かせて見せるというB(C?)ピラーの処理は、たしかにその目的には沿っているんだろうけど、なんかこう取ってつけたような印象が拭えなくて。まるでホンダのエアウエイブみたいに・・・。エクステリアに関して言えば、全体のコンセプトが明快じゃないというか、「何だか変わった感じ」がコンセプト? とすら思えてしまう。

 実際これだったら素のC4ピカソの方がよっぽど斬新で明快なテーマを持っていると思う。いや、明快という点じゃあベースのC3の方がスッキリしている分いいかも。まあ、それでも作り込みは安っぽさがなさそうで、その点はさすがだなとは思うけれど。

 ジュネーヴショーで第2弾のチョイ見せがあったとはいえ、DS3はシリーズ最初の一歩なんだから、まだまだこれからの展開を見てみなきゃとは思う。けれども、逆に考えれば最初の一歩だからこそ大切なんだ、とも言えるのかな。

 で、僕は以前、クルマ好きは皆ポルシェが好き、みたいな暗黙の了解が理解できないと書いたことがあるけど、いまこのクルマがそんな感じになっている気がする。そのくらい内外の評論家諸氏の意見がほぼ絶賛状態なもので。

 でも、そんなにいいかなあ? シトロエンは独創的で素晴らしい、DS3も変わったカタチだ、だからこのクルマは素晴らしいに違いない。そんな公式にはまっているんじゃないのかなあ? こんなこと言ったら仏車党に怒られる?

 まあ、とにかく実車が来たらもう一度しっかり書きたいと思いますね。

(10/04/12 すぎもとたかよし)

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