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三菱がプジョーにアウトランダーをOEMっていうのも結構驚いたけど、こっちはその上を行ったかも。
正式なコメントはないけど、普通に考えれば欧州のCO2排出規制をこれ1台で一気にクリアしちゃおうってこと? なんて想像させる。
ま、そういう事情はともかく、すんごいOEMなんである。
見所はどんな内外装にするか、そしていくらで売るか。IQ自体もプレミアムを謳っていて、まあそれは単に高級って意味じゃないワケだけど、でもそれなりの高級感は狙っていたからね。そこんところをアストンはどう料理するか。
これ、僕はある意味日本車と欧州車のクルマの「あり方」を比較する絶好の機会かと思っているんである。IQはプレミアムと言えど、160万前後というあくまでも身近な価格にしている。つまり、基本的には安くて量を売りたいという意味で、日本車ど真ん中の企画。
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そこで、たとえばアストンがこれを250万円あたりで抜群の高級感を持たせて売るのであれば、やたらな量を売らなくてもそれなりに儲けを出すという欧州車そのもののやり方になると。基本まったく同じクルマでそういう別のアプローチとなれば、これはかなり面白いサンプルじゃないか?
IQは今後レーシングヴァージョンや女性、若年層をターゲットとしたバリエーションを展開するそうで、これまた日本車っぽい方向に拡大しそうだしね。
それともうひとつ、レクサスの話だ。
これ、先のように250万円クラスの「高級車」として企画されるとなると、トヨタの高級車、言ってみればレクサスを欧州メーカーが作っちゃったことになるでしょ。で、それが結構好評になんかなっちゃったら、完全にお株を奪われるカッコだよね。
とりわけ日本でのレクサス不振打開には、おそらくHSなんていう中途半端なハイブリッドセダンより、たぶん高品質なコンパクトカーがいいんじゃないかと僕は思っているんである。ま、それはホントならヴィッツくらいのユーティリティがあるとベストだけど、とりあえずIQなんかでも面白いだろうと。
それをトヨタ自身がやらないで、もしかしたら外国車メーカーが先にやっちゃうのが面白いなあと。でもって評判になったら、今度は逆輸入してレクサスバッチで販売、とかね。
(09/07/09 すぎもとたかよし)
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