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■自動車雑誌を斬る!「本音と建前」

 べつにクルマの話に限らず、人間本音と建前というものは必ず抱えている。それ自体は仕方ないと思うけれど、それが多くの人の目に晒される雑誌の記事ともなれば少々話は違ってくるだろう。月刊誌Xa CAR(ザッカー)の2月号は、しかしそんな本音と建前に満ちた内容なんである。

本当は望んでる?
 それは馬力規制のお話である。
 メーカー自主規制の280馬力についてはあちらこちらで目にする話題だけど、本号の巻頭記事もトヨタの次期スープラに絡めてその話になっている。内容としては、いまメーカーの間では着々と280馬力突破のシナリオが進行していて、その第一弾がスープラ後継車というもの。
 で、何が妙かって、次期スープラの予想イラストをドカーンと見せ、さんざん280馬力突破の話をブチ上げておきながら、最後になって「ザッカーはむやみなパワーウォーズを望んでいない」と結ぶところだ。だったら最初からそんな記事など書かなければいいのだし、ましてや巻頭スクープにする必要もないじゃないか。しかもタイトルが「280馬力オーバー第1号車はスープラ!!!」じゃあどうしようもない。
 いや、まだまだある。
 この雑誌では「硬いサス撲滅委員会」という連載記事があって、要はガチガチのサスペンションでロールもさせないような考えは古いのだという、まあごく当たり前の話をいまさら展開しているんである。今回はここでもパワーウォーズの話が出ていて、結果的に硬いサスを生むような子供だましのパワー競争はやめようと呼びかけており、「ターボもハイパワーもヤメませんか?」というサブタイトルが付いている。
 たとえば、近日中に発表されるマツダRX-8のローダンピング、かつNAエンジンという選択はそれを具現化しているのであり、これをパワーレスなどという人間は放っておこうとまで言い放っている。それは至極真っ当なことだと僕も思うけれど、実は同号の特集「RX-8の真実」の中ではこれと正反対な話が出てくるんである。

やっぱりターボが好き
 これが実に面白くて、専用シャシーを与えられたRX-8のポテンシャルは極めて高いとしながら、このシャシーを使って次のRX-7を作ったらすごいだろうという話が端々に出てくる。RX-8が素晴らしいのならその話に集中すればいいと思うのだけれど、そうもいかない。で、ついに「まとめ」に至って、次のRX-7は存在する!なんてことになり、何とそこには280馬力突破とターボ待望論が書かれているのだ。じゃあ、さっきの話は何だったのか?いや、こうなるともうワケが分からない。
 ついでに書いてしまうと、先の巻頭スクープ特集ではトヨタ・ヴィッツのターボ仕様が取りあげられていて「期待は高まる・・・」なんて平気で書いてあるから恐れ入る。
 まあ、要するに、やれローダンピングで大人の味付けだの、NAで気持ちよく適度なパワーだのとカッコ付けたところで、実のところ頭の中はハイパワーでギンギンの超高性能車でいっぱいなんだろう。企画会議で「大人のクーペ」をキーワードにしたのはいいけれど、そういう本音があちこちに顔を出してしまっているんである。

 今回はかなり重箱の隅をつついたような話になってしまったけれど、実はこのあたりの「本音と建前」が多くの自動車雑誌や評論家の言動の小さからぬ問題点になっているのではないかと僕は感じている。少なくとも「モア・パワーを望むような人間は放っておけ」などと半ばユーザーを責めるようなことを書く前に、自分達こそが本当の大人にならなくちゃ何の説得力もないことを肝に銘じるべきじゃないか。

(02/12/23 すぎもとたかよし)

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