|
今年の東京モーターショー開催に危険信号が、というニュースが流れている。
理由はGMとクライスラーが現時点で登録していないということで、どうやら他にも未登録のメーカーがあるらしい。で、このニュース、僕はふたつの点でどうかなあと感じているんである。
まず、GMとクライスラーの未登録については誰も疑問を持たないんじゃないかな。自国のショーですら満足にコンセプトカーを出せない状況だしね。それより、じゃあビッグ3が出展していた前回までは、たとえばGMやクライスラーのブースがショーを引っ張るようなことになっていたかっていうと、そんなことなかったんじゃなかったっけ?
もちろん僕は毎回足を運ぶけど、そもそも外国車ブース全体がそれほど盛況じゃないし、中でもビッグ3、つまりアメリカ車のブースは寂しいことになっていたでしょ。それをいまさら「GMとクライスラーが!」なんて言っても、正直ピンと来ないんである。他にも未登録メーカーがっていうことだけど、前回もFIATが参加していなかったしね。そりゃあ、こんなに外国車市場が小さい国なんだから、どうせアジア地域だったら中国に出したいでしょ、向こうは。
いやいや、出展が少ないとブース代が・・・ということなら、別にビッグサイトでもいいんじゃないかな。
|
|
あとね、そもそも東京ショーって国産メーカーは何だか現実味のない妙チクリンなコンセプトカーばっかり出していたし、自動車先進国のクセして満足に説明もできないコンパニオンで“カメラ小僧”動員を狙うみたいなことやってるでしょ。欧米のショーじゃやらないのに。このまま行けば、今年のコンパニオンはメイドルックか?なんてノリだしね、実際。
入場者数に翳りが見えてもそんなノリで何年もやって来て、もうとっくに衰退は見えていたんである。何もいまさらGM・クライスラーって話じゃない。って言うか、そっちに話をすり替えるのはいかがなものかと。
東京ショーが国際的に重要なイベントなんだと言いたいなら、主催の自動車関連団体と行政は協力して外国車市場の活性策を考えるべきなんじゃないのかな? 円が高くても安くても、何でこんなに外国車って高価なのってこともあるけど、2年に1回のショーへ「招待」くらいしたっていいんだし。
そんな国産車市場を脅かすようなマネなんかできるかとか、価格競争力がないんだから仕方がない、日本車の方が優れてるんだって言うんだったら、まあ話は戻って東京ショーは縮小でいいよね。
あ、コンパニオンは東京の名物なんだってことなら、もうやっぱりオートサロンに統合でもいいんじゃない? あのアバルトもこっちに出品したくらいだし・・・。
(09/01/15 すぎもとたかよし)
「日本の自動車評論を斬る! すぎもとたかよしのブログ」へ
|