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コラム&レビュー

クルマのまわりで:デザイン・フォーラム

 
 サラリーマンの仕事の方で、横浜に行って来ました。
 パシフィコ横浜で開催中の「人とくるまのテクノロジー展」のサテライトイベントである「自動車技術会デザイン部会フォーラム」で、各メーカーのデザイン部長が集まっての講演会といった内容です。

 前半は各社デザイン部長による、自社デザインのプレゼンテーション。今回の参加はトヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スズキの5社でしたが、やはり各々特徴が出ていて面白かった。

 トヨタは例のバイブラント・クラリティとL-フィネス。考え方と同じくプレゼンも堅くて、まるで物理の法則を聞いているよう。一方、日産は中村氏のアドリブ調が炸裂してリラックス気分。でも内容は濃かった。今秋発表予定の新型キューブのチラ見せサービスも。


 
 ホンダは新時代のMM思想で、何というか具体的な造形のフィロソフィーはなく、最近の少々迷走気味のスタイリングはこの辺に理由があるのかといった感じ。マツダはあの「流れ」シリーズの紹介。つべこべ言わず、モノを見てくれれば分かるでしょうという強気なプレゼン。スズキは「兆し」をメインに新時代の小型車戦略を紹介。シンプル、塊り感など、いま一度、基本からやってますよという内容。

 後半はパネルディスカッション。これは結構期待したのだけど、カー・スタイリング編集長・藤本彰氏の司会進行が全くダメで、せっかくの限られた時間がパーに。経歴はともかく、デザイン論の司会ができないデザイン誌の編集長ってどうなんだろう? そういえば、最近こういう催しを何回か見ているけど、司会が上手かった試しがないなあ。

 今回は自動車技術会主催ということで比較的身内向けだったけれど、今後はより広い層に向け、かつ活発なディスカッションを期待したいと思う。

(08/05/21 すぎもとたかよし)

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